英語が話せる看護師が医療現場で必要な理由

訪日外国人の増加に伴い、医療現場でも多言語によるコミュニケーション能力が必要になってきています。特に、医療現場では、患者の言語がわからなければ、問診の段階で病状を把握することが不可能となり、最悪、医療ミスにつながる場合もあるのです。

訪日外国人は2019年には3,188万人と過去最高になりました。2020年は、新型コロナウィルスの影響で、訪日外国人は一時減少していますが、新型コロナウィルスの終息に伴い、再び訪日外国人が増加する可能性は大きいでしょう。

実際に、医療現場においても、医師や看護師が外国人の治療を担当するケースが増加してきています。在留外国人や、旅行者(観光などによる短期滞在者)などの日本語がわからない外国人が、医療機関にかかるケース自体も増えており、英語ができるスタッフがいない病院では、患者の病状把握ができず、治療にも影響が出てしまう場合があるのです。

また、入院など治療が長期化した時は、治療内容だけでなく、入院に必要なことを理解してもらい、患者の意志も確認することが求められますが、それも不可能となり、結局、患者から信頼を得ることさえもできなくなってしまう可能性もあります。看護師が患者に合った処置を施すためには、その患者の言語を理解する必要があるのです。様々な言語があるとは言え、世界共通語である英語を話せる看護師がいれば、コミュニケーションはかなり円滑に進む可能性が高いでしょう。以上のことから、今後、看護師が英語を習得する必要性は非常に高まっていくと考えられるのです。